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虫歯治療は痛いのか?痛くない方法とは

虫歯治療は痛いのか?痛くない方法6選!

虫歯治療中の麻酔や器具の使用による不快感が不安な方もおられますが、麻酔技術や治療法の進化により、痛みを大幅に軽減することが可能です虫歯治療中の痛みの原因や、痛みを軽減する方法、さらに予防の重要性についてご説明します。

虫歯治療の痛みはなぜ起こるのか?

虫歯治療において、患者さんが最も恐れるものの一つは「痛み」です。虫歯が進行すると、歯の神経(歯髄)が炎症を起こし、強い痛みを感じることがあります。また、治療中に使用するドリルなどの器具が神経に近づくと、その振動や圧力で痛みを感じやすくなります。

虫歯治療=痛い・怖いと思われがちです。虫歯治療は実際痛いときもありますが、技術の進歩により、その多くは防ぐことが可能です

虫歯治療で感じる痛みの原因

虫歯治療を受ける際の痛みの感じ方にはいくつかの要因が関係しています。

  • 虫歯の進行度
    虫歯が浅い場合は、治療中の痛みはほとんどありません。一方で、虫歯が歯の神経に近い部分にまで進行していると、神経を刺激する可能性が高まり、痛みを感じることがあります。

  • 麻酔の効き具合
    麻酔が適切に効いているかどうかも痛みに影響します。まれに麻酔が効きにくい患者さんもおり、その場合には追加で麻酔を行う必要があります。

  • 患者さんの感受性
    痛みに対する耐性は人それぞれ異なります。敏感な方ほど治療中のわずかな刺激でも痛みを感じやすい傾向にあります。

  • 歯科治療への恐怖心
    心理的な要因も痛みの感じ方に影響を与えます。不安や緊張が高い患者さんは、通常よりも痛みを強く感じることがあります。

虫歯治療で痛くない方法

雪原

1. 麻酔をしてもらう

麻酔をすることで感覚が鈍くなり、痛みを感じにくくなります。不安なときは初めから、痛みが苦手である旨歯科医師に伝えておくのも手です

それでも不安・怖いという場合は、眠ったような状態で虫歯治療を行う方法や全身麻酔で行うことも可能ではあります。ただこれは大学病院など設備が整っているところでしか受けられません。

最新の麻酔技術

注射を伴う麻酔も進化しており、針を使用しない「無針麻酔」や、痛みを最小限にする極細針を使った麻酔があります。また、表面麻酔を使用して麻酔の針が刺さる際の痛みを軽減することも可能です。

  • 表面麻酔
    麻酔注射の前に、歯茎に表面麻酔を塗ることで、針が刺さるときの痛みを軽減します。これにより、注射自体の恐怖心も和らぎます。
  • 電動麻酔器
    従来の手動注射器に比べ、電動麻酔器は薬液をゆっくりと一定の速度で注入するため、痛みをほとんど感じません。
  • 局所麻酔の適切な調整
    患者さんの体質や感受性に合わせて麻酔の量や種類を調整することで、最大限の効果を発揮します。

コンピュータ制御麻酔

電動の麻酔器を使い、麻酔液の注入速度をコンピュータで管理して一定の速度でゆっくりと注入することで、麻酔時の不快感を減らします。

▼麻酔時の痛みについてはこちらでまとめています。

https://matsumoto.or.jp/toothteeth/injection-pain/

2. リラックスした状態で行く

虫歯治療=痛いという思いが強いと、その緊張やストレスから痛みに対して敏感になります。肩の力を抜き、できる限りリラックスした状態で受けるだけでも変わってきます。

虫歯治療は痛い・怖いという気持ちが強く、自分ではコントロールが難しいようであれば、先述のような眠ったような状態や全身麻酔下で虫歯治療を受けることも可能です。自分でコントロールが難しいほどであれば、むしろそのような方法を取った方が安全です。

患者さんのリラックスをサポートする環境作り

  • カウンセリングの重視
    治療の流れや使用する器具について丁寧に説明し、不安を軽減します。患者さんの質問にも時間をかけて対応します。
  • 視覚と聴覚のリラクゼーション
    治療中にリラックスできる音楽を流したり、映像を見せたりすることで、緊張を和らげます。
  • アロマや快適な診療室
    アロマセラピーや快適な診療チェアを用意することで、居心地の良い環境を提供します。

3. 痛みの少ない治療法を選ぶ

歯科医と相談し、なるべく痛みの少ない治療方法を提案してもらうことで、より快適な治療が可能です。

無痛治療

  • 笑気麻酔や鎮静麻酔を使用して意識がぼんやりとした状態で治療。
  • 痛みに敏感な患者さんにおすすめ。

4. 虫歯を放置しない

虫歯かな?と思ったらすぐ歯科医院へ行きましょう。虫歯を放置することで虫歯が進行し、どんどん治療が大掛かりになっていきます。虫歯は進行すればするほど削る範囲が大きくなっていくので、虫歯治療中に痛みを感じやすくなります

エナメル質の虫歯

 

象牙質の虫歯

 

神経に達した虫歯

5. 虫歯を早期に見つけてもらう

虫歯が小さいうちに治療ができれば、治療中の痛みはほとんどありません。では虫歯を早期に見つけてもらうにはどうすれば良いか?

定期検診を受けることです。

3ヶ月に1回、長くても半年に1回は定期検診を受けるようにしましょう。自分で自分の虫歯を見つけるのには限界があります。痛みが出るころには進行しており、しっかり削らなければいけないのが虫歯です

定期的に歯科医院で診てもらっていれば、小さな虫歯でも見つけてもらえるでしょう。

▼進行度別、虫歯治療の方法はこちらでまとめています。

https://matsumoto.or.jp/toothteeth/cavity-5/

6. 歯磨きをしっかり行う

最も重要なのはやはり「予防」です。虫歯ができなければこんなことに悩まずに済みます。

予防歯科」に力を入れている歯科医院に通うのも一つの方法です。ただどれだけ歯科医院に通っても、歯科医師や歯科衛生士はあくまで「アドバイザー」です。自分で歯磨きなどセルフケアをする時間の方が圧倒的に長く、そこがおろそかになっていては意味がありません。歯科医師や歯科衛生士の努力もむだになります

虫歯治療で痛いのはなぜ?どんな時?

女の子

虫歯治療中に痛いときの多くは、歯の神経の近くを削る時。虫歯は表面から見て小さくても、フタを開けてみると中で虫歯が広がっていた・・・なんてことも少なくありません。ゆえに歯を削っているうちに歯の神経に近づき「痛い!」ということが起こります。

つまり虫歯の範囲が小さければ・初期の虫歯であれば麻酔などをしなくても治療中に痛むことはほぼありません。

痛みの少ない虫歯治療を受けるために気を付けること

痛みの少ない虫歯治療を受けるためには、以下の点に気を付けることが重要です。

  • 早期の虫歯治療を心がける・・虫歯が進行する前に治療を行うことで、痛みを感じるリスクを減らすことができます。定期的な健診を受け、虫歯の早期発見に努めましょう。
  • 信頼できる歯科医を選ぶ・・無痛治療に特化した歯科医院や、最新の治療機器を導入している医院を選ぶことが重要です。治療前にしっかりと相談し、自分に合った治療方法を選んでください。
  • セルフケアの徹底・・虫歯を予防するためには、毎日の歯磨きやデンタルフロスの使用が不可欠です。歯垢をしっかりと除去し、虫歯を作らない環境を整えることが大切です。

虫歯治療は痛いのかについてまとめ

歯のキャラクター

虫歯治療の痛みは、早期発見と適切なケアで最小限に抑えることができます。麻酔技術や最新の治療法を活用することで、快適に治療を受けられる環境が整っています。

また、定期的な健診や日々の歯磨きを徹底することで、虫歯の進行を防ぎ、痛みを伴う治療を避けることが可能です。歯の健康を守るためには、予防と早期対応がポイントになります。

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医。日本歯周病学会。

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