今回は「虫歯治療の方法」についてまとめていきます。
目次
虫歯治療の方法
虫歯の治療にはさまざまな方法があります。どの方法を使っていくかは、まず虫歯の大きさや範囲、どこまで細菌が広まっているかで決めていきます。
①虫歯を削ってプラスチックを詰める
虫歯の範囲が中くらいの場合
②虫歯を削って詰め物を詰める
虫歯の範囲が大きい場合
③根っこ・神経の治療(神経を取る)
④削って被せ物を被せる
⑤抜歯
虫歯の範囲が小さい場合
虫歯の範囲が小さいうちに見つかれば、簡単な治療で済みます。この段階ではまだ、虫歯はエナメル質にとどまっており痛みを感じません。
【虫歯治療の方法①】削ってプラスチックを詰める
この「プラスチック」とは、「レジン」という素材のことです。虫歯治療で使われるのは、光を当てることによって固まる性質を持ったレジンです。虫歯を削り、削ってできた穴にレジンを詰めます。
虫歯治療で使用するレジンにはさまざまな色があり、患者さんの歯に最も合った色を選んで使用します。
レジンは手軽に治療出来る反面、レジンは表面に汚れが付きやすく取れにくいので、歯垢がついたままになりがちです。更に、吸水性があるため、変色しやすく、口臭の原因にもなります。
かかる時間・期間
数分〜数十分で虫歯治療が終了します。1日で終わる虫歯治療です。
虫歯の範囲が中くらいの場合
エナメル質だけでなく象牙質まで虫歯が広がっていると、しみたり痛みを感じます。
【虫歯治療の方法②】削って詰め物を詰める
虫歯が中くらいの場合はプラスチックで詰めるだけでは不十分。しっかり削って型取りをし、詰め物を作る必要があります。
かかる時間・期間
虫歯を削って型取りまでは30分〜1時間くらいで終了します。その後型取りで取った歯型をもとに詰め物を作っていき、詰め物が完成するのには通常1週間ほどかかります。
詰め物が完成すればあとは虫歯を削った部分に接着剤でつけて、かみ合わせなどを調整すれば終了です。ゆえに通院は2回必要になります。
虫歯の範囲が大きい場合
虫歯の範囲が大きいと型取りをして被せ物や神経の治療が必要になってきます。歯を残すのが難しいほど虫歯が進んでいれば、残念ながら抜歯となります。
【虫歯治療の方法③】根っこ・神経の治療
神経まで虫歯が広がっていても、歯自体は残せそうなら神経の治療をします。この場合は強い痛みを感じていることが多いです。
かかる時間・期間
神経を抜いた後は消毒をし、細菌がいなくなるまでこの操作を続けます。そのため神経の治療は何度か通院が必要です。
【虫歯治療の方法④】削って被せ物を被せる
基本的に被せ物は、神経の治療が終わってからになります。
かかる時間・期間
神経の治療が終わった後、被せ物を被せるために土台を作ります。土台が立ったら型取りをし、その歯型をもとに被せ物を作っていきます。
土台を立てて型取りまでは1時間くらいで終了します。その後型取りで取った歯型をもとに被せ物を作っていき、被せ物が完成するのには通常1週間ほどかかります。
被せ物が完成すればあとは接着剤でつけて、かみ合わせなどを調整すれば終了です。ゆえに通院は2回必要になります。神経の治療と合わせるともっと回数が必要です。
【虫歯治療の方法⑤】抜歯
虫歯がかなり進行し、歯の根っこ部分しか残っていなかったり歯を残すのが難しいという場合は抜歯になります。
かかる時間・期間
抜歯自体は1時間前後、1日で終了します。抜歯した部位の消毒や様子を見るために、少し期間をあけて数回通院が必要です。
状態が良ければ、その部分を今後入れ歯にするかインプラントにするか、それとも周りの歯を削ってブリッジにするか・・・歯科医師と相談し、治療を始めていきます。
虫歯治療の方法に関するQ&A
虫歯治療の方法は主に5つあります。小さい範囲の場合は①プラスチックを詰め、中くらいの場合は②金属の詰め物を詰め、大きい範囲では③神経の治療、④被せ物を被せる、または⑤抜歯が行われます。
レジンは虫歯治療で使用される素材で、光を当てることで固まる性質を持っています。レジンには患者さんの歯に合った色が選べるため、自然な見た目に仕上げることができます。しかし吸水性があるため、着色汚れがしやすく表面に歯垢などの汚れが付きやすいという欠点があります。
虫歯の範囲が大きい場合の治療として被せ物をかぶせるためには、まず虫歯の部分を全て削り取ります。その後、型取りをし、被せ物を作成します。被せ物が完成すれば、接着剤を使用して被せ物を歯につけ、かみ合わせなどを調整します。虫歯が神経に達している場合は、まず神経を取る治療をしてから被せ物を作製します。
虫歯治療の種類まとめ
虫歯の治療方法や詰め物になるか被せ物になるかなどは、虫歯の範囲の大きさ、細菌がどこまで進んでいるかによります。早期に虫歯が見つかればその分時間もかからず、簡単な治療で終わるということです。
そのため、痛くなってから歯科医院に行くのではなく、定期検診を受けることをおすすめします。