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親知らずの抜歯後に仕事に行けますか?

親知らずの抜歯後に仕事に行けますか?

親知らずの抜歯後の痛みや腫れ、出血などの症状は、日常生活に大きな影響を与えることがあります。親知らずの抜歯後の一般的な症状や仕事に復帰するための最適なタイミング、注意点などについてご説明します。

親知らずの抜歯の重要性とは

親知らずの抜歯は、口腔の健康を保つために重要な手術の一つです。親知らずは通常、大人になってから20代前半までに生えてきますが、正しい位置に生えないことが多く、他の歯や口腔内に悪影響を及ぼすことがあります。

  • 他の歯を押して歯並びを悪くすることがある
  • 虫歯や歯周病のリスクが高まる
  • 歯磨きがしにくい

これらの理由から、親知らずは抜歯されるケースが多いです。

抜歯後の一般的な症状

親知らずの抜歯後の症状は、手術の難易度や個人の体質により異なる場合がありますが、一般的に以下のようなものが含まれます。

1. 痛み

親知らず抜歯後の痛みは、通常2~3日続きます。痛みの程度は個人差があり、抜歯手術に時間がかかった場合や埋伏歯の抜歯などの複雑な場合には、術後の痛みが強くなることがあります。痛みを緩和するためには、以下の対策が有効です。

  • 処方された痛み止めの服用・・医師から処方された痛み止めを適切に服用します。
  • 冷却・・手術後24時間は、保冷剤をタオルで包むなどして頬側から患部を冷やすと、痛みを軽減できます。
  • 休息・・十分な休息を取ることが、回復を促進し痛みを軽減します。

2. 腫れ

抜歯後には、頬や顎の腫れが数日続くことがあります。腫れは通常手術後2~3日目に最も強くなり、その後徐々に引いていきます。腫れを抑えるための対策は以下の通りです。

  • 冷却・・手術後24時間以内に冷却を行うことで、腫れを軽減できます。保冷剤をタオルで包むなどして頬に当てて患部を冷やすと、痛みを軽減できます。
  • 頭を高くして寝る・・夜間、頭を高くして寝ることで腫れを抑えることができます。
  • 抗炎症薬の服用・・医師から処方された抗炎症薬を服用することで腫れを抑えることができます。

3. 出血

手術後数時間は軽い出血が続くことがあります。通常、ガーゼを噛むことで出血は止まりますが、出血がなかなか止まらない場合は医師に相談する必要があります。出血を抑えるための対策は以下の通りです。

  • ガーゼを噛む・・手術後、医師から提供されたガーゼをしっかりと噛んで圧迫することで出血を止めます。
  • 激しい運動を避ける・・手術後は激しい運動を避け、安静にすることが重要です。
  • 口をすすぎすぎない・・手術後すぐに口を強くすすぐことは出血を悪化させることがあります。
  • 入浴を避ける・・入浴で血行が良くなると、出血が止まりにくくなりますので、手術当日は軽いシャワー程度にしましょう。

4. 疲労感

手術後は体力を消耗して、疲れを感じることがあります。これは身体が回復に集中しているためであり、無理をせずに休息を取ることが大切です。以下の対策で疲労感を軽減できます。

  • 十分な睡眠・・回復には十分な睡眠が不可欠です。
  • 軽い運動・・手術後数日が経過して回復が進んできたら、軽いストレッチやウォーキングを行うことで血行を促進し、疲労感を軽減します。手術当日の運動は行わないようにしましょう。
  • 栄養バランスの良い食事・・栄養バランスの良い食事を心掛けることで、患部を治癒させ、体力の回復を助けます。

5. 感染症の兆候

まれに、抜歯後に感染症が発生することがあります。感染症の兆候には、以下のようなものがあります。

  • 強い痛み・・痛みがどんどん強くなる場合。
  • 発熱・・体温が上昇し、て発熱する場合。
  • 膿の排出・・傷口から膿が出る場合。

これらの症状が現れた場合は、速やかに医師の診察を受けることが重要です。適切な治療を受けることで、感染症の悪化を防ぐことができます。

仕事に復帰するタイミング

親知らずの抜歯後、どのタイミングで仕事に復帰できるかは、手術の難易度や個人の体調によります。一般的には以下のように考えられます。

  • 軽度の抜歯(単純な抜歯)・・1~2日程度で復帰可能。
  • 中度の抜歯(少し複雑な抜歯)・・3~5日程度の休養が必要。
  • 重度の抜歯(埋伏歯の抜歯など)・・1週間程度の休養が推奨される。

また、デスクワークと肉体労働では仕事中の身体への負担が異なるため、復帰のタイミングにもずれが生じます。デスクワークの場合は、軽度の抜歯なら比較的早く復帰できますが、肉体労働の場合は傷口への負担を考慮して長めに休養するようにしましょう。

無理せず仕事を休むべき場合

以下の場合には、無理をせずに仕事を休むことを検討しましょう。

  • 激しい痛み・・痛みが強い場合は鎮痛剤の服用によって一時的に痛みを感じない場合も、出来るだけ無理せず休養を取ることが必要です。
  • 発熱・・感染症の兆候である場合がありますので、医師に相談しましょう。
  • 出血が止まらない・・出血が続く場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。

親知らずの抜歯後は、無理をせず自分の体調と相談しながら適切な行動を取ることが大切です。

仕事に行く際の注意点

親知らずの抜歯は口腔内の手術の一種であり、抜歯後のケアが重要です。抜歯後に仕事に行く必要がある場合は、適切な注意を払うことで、回復を早め、トラブルを防ぐことができます。

抜歯後に仕事に行く際には、以下の点に注意することが重要です。

1. 抜歯後の基本的な経過を知る

親知らずの抜歯後には、以下のような症状が一般的に現れます。

  • 出血・・抜歯直後は少量の出血が続く場合がありますが、ガーゼを噛むことで止血が可能です。
  • 腫れ・・2~3日目にかけて腫れが最も強くなることがあります。
  • 痛み・・痛み止めの服用でコントロールできますが、無理をすると悪化する可能性があります。

そのため、抜歯後の状態を理解し、自分の体調をしっかりと観察することが重要です。

2. 抜歯当日に仕事へ行く場合のポイント

仕事に行く前に以下のポイントを確認してください。

  • 体調を優先する・・無理をせず、痛みや腫れが強い場合は早退や休暇を検討しましょう。
  • 止血を確認する・・出血が止まっていない場合は、仕事に行くのは避けたほうが良いです。抜歯部位を保護するために、ガーゼを噛んで止血を行います。
  • 食事の工夫・・空腹のままでは体力が低下しますが、抜歯直後は柔らかい食べ物(ヨーグルト、スープ、ゼリーなど)を選びましょう。

3. 職場で気をつけたいこと

  • 激しい運動を避ける・・重いものを持つ作業や走り回る仕事は血行を促進し、出血を引き起こす恐れがあります。
  • 水分補給を忘れない・・抜歯後は口内が乾燥しやすいため、適度に水分を摂りましょう。ただし、ストローは吸引圧で出血を誘発する可能性があるため避けてください。
  • 痛み止めの持参・・痛みが強くなった場合に備えて、処方された鎮痛薬を持ち歩き、必要に応じて服用してください。
  • 話しすぎない・・仕事中の会話が多いと抜歯部位に負担がかかる場合があります。無理な発声は控えましょう。

4. 抜歯後数日の注意点

仕事をしながらでも、抜歯後の回復を促すために次の点を意識しましょう。

  • 歯磨きは優しく行う・・抜歯部位を避けて、周囲を軽く磨きます。うがいも軽く行い、強くすすがないようにしてください。
  • アルコールや喫煙を控える・・アルコールや喫煙は、傷の治癒を妨げるため控える必要があります。
  • 十分な睡眠を取る・・睡眠は回復に重要です。仕事が忙しい場合でも、しっかりと休息を取ることを優先してください。

5. 医師に相談すべき場合

以下のような症状が現れた場合は、速やかに歯科医院に相談してください。

  • 血が止まらない・・ガーゼを噛んでも止血しない場合は何らかの問題があります。
  • 痛みが改善しない・・処方された鎮痛薬でも痛みが続く場合はドライソケットの可能性があります。
  • 腫れや熱がひどい・・感染症の可能性があるため、早めの対応が必要です。

これらの点を守ることで、仕事と治療の両立がしやすくなります。

親知らずの抜歯後に仕事へ行く際は、体調を第一に考え、無理をしないことが大切です。抜歯後のケアを適切に行うことで、回復をスムーズに進められます。必要に応じて歯科医院に相談し、安心して仕事を続けられる環境を整えましょう。

回復を促進するための対策

回復を早めるためには、以下の対策を取り入れることが効果的です。

  • 規則正しい生活・・睡眠を十分にとり、体を休めましょう。
  • 口腔ケア・・手術後の指示に従い、適切な口腔ケアを行います。
  • 栄養バランス・・栄養バランスの取れた食事を心がけ、体力を回復させます。

また、禁煙やアルコールの摂取を控えることも重要です。これらは傷口の治癒を妨げることがあるため、注意が必要です。

まとめ

親知らずの抜歯後に仕事に行けるかどうかは、手術の難易度や個々の回復状況に大きく依存します。軽度の抜歯なら翌日から仕事に復帰が可能ですが、複雑な抜歯の場合は数日から1週間程度の休養が必要です。

重要なのは、無理をせず、自分の体調に合わせて復帰のタイミングを見極めることです。痛みや腫れ、出血などの症状に対処するための適切なケアを行い、必要に応じて医師に相談しましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科吹田本院
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医日本歯周病学会

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