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歯が黄色い・茶色いと感じる理由

歯が黄色い・茶色いと感じる理由まとめ

まつもと歯科 理事長・総院長 松本 正洋

今回は「歯が黄色い・茶色いと感じる理由」に関する疑問にお答えします。

歯が黄色い・茶色いと感じる原因

女性歯が黄色い・茶色いと感じてしまう原因は主に4つあります。

  1. エナメル質(歯の表面)に着色汚れがついているから
  2. エナメル質の摩耗と象牙質の影響
  3. 老化によるもの
  4. 歯の神経によるもの

▼歯の構造

1. エナメル質に着色汚れがついているから

この場合は歯医者でクリーニングしてもらったり、市販の歯磨き粉で歯が白くなります。またタバコやコーヒーなど色の濃いものを避けるか、よく歯を磨くことで歯が黄色・茶色になるのを防ぐことができます。

2. エナメル質の摩耗と象牙質の影響

歯の色が黄ばんで見える理由の一つに、エナメル質の摩耗が挙げられます。歯の表面を覆っているエナメル質は、白く見える硬い層ですが、長年の使用や過度な歯磨き、酸性食品の摂取などによって徐々に薄くなります。

エナメル質が薄くなると、その下にある象牙質が透けて見えるようになり、象牙質はもともと黄色みを帯びた色をしています。このため、エナメル質が摩耗することで歯が黄ばんで見えるのです。摩耗を防ぐためには、正しいブラッシング方法やバランスの良い食事が重要です。

歯の黄色い原因が②象牙質の色である場合は、何度きれいにクリーニングしてもらっても、高い歯磨き粉を使っても、どれだけ丁寧に歯磨きをしても歯は白くなりません。ホワイトニングを行う必要があります。

3. 老化によるもの

年齢を重ねると、歯が自然に黄ばんでくることがあります。これは、エナメル質の摩耗が進み、象牙質が露出しやすくなるためです。また、加齢に伴って象牙質そのものが厚くなり、色も濃くなることがあります。このような変化は自然な老化現象の一つですが、定期的な歯のクリーニングやホワイトニングを行うことで、ある程度の改善が期待できます。

4. 特定の病気や薬の影響

一部の病気や薬物も歯の色に影響を与えることがあります。たとえば、テトラサイクリン系抗生物質は、子供の頃に服用すると歯に灰色や茶色の縞模様が現れることがあります。また、抗ヒスタミン薬や降圧薬なども歯に着色を引き起こす場合があります。これらの着色は、通常のホワイトニングでは取り除くことが難しいため、歯科医による専門的な治療が必要です。

④歯の神経を取った影響によるもの

虫歯が進行し、歯の神経を取った場合に、歯の色が茶色く変化してしまうことがあります。この場合はホワイトニングをしてもなかなか白くなりにくい場合があります。

ウォーキングブリーチといって、歯の内部に薬を入れることで歯を白くする方法がありますので、取り扱いがあるか歯科医院にお尋ねください。

必ず歯を白くできるのは歯科医院ホワイトニング

口元

歯科医院で行うホワイトニングには3種類あり、先述のどれが原因であっても効果があります。

  1. オフィスホワイトニング
  2. ホームホワイトニング
  3. ウォーキングブリーチ

①オフィスホワイトニング

 ✔︎メリット・・・短時間で高い効果が得られる

 ✔︎デメリット・・・費用が高く、色の後戻りがしやすい

歯医者でホワイトニング」というとこちらでしょう。専用の薬液を浸透させ、光を当てて歯を白くします。所要時間は1時間程度。私が1回で効果があったのもこのオフィスホワイトニングです

オフィスホワイトニングは高濃度の薬液を使って歯を白くします。短時間で効果を感じられますが、歯科医師のもとで行う必要があります。ゆえに自宅で同じ濃度の薬液を使ったり、同じような効果を得ることはできません

また色の後戻りがしやすいです。そのためオフィスホワイトニング後は色の濃い食事・飲み物を避けるなどが必要です。

ホワイトニング後注意すべき食事についてはこちらでまとめています。

https://www.matsumoto.or.jp/toothteeth/home-whitening-meal/

それでも後戻りすることはあります。ゆえに歯の白さを保つためには、オフィスホワイトニングを定期的に行う必要があります。もちろん自分が満足したら終わりにしてOKです。

※オフィスホワイトニングは当院では行っておりません。

②ホームホワイトニング

 ✔︎メリット・・・自宅で行うことができる

 ✔︎デメリット・・・効果を感じるまでに時間がかかる

まずは歯科医院へ行き、自分専用のマウスピースを作ってもらいます。そして自宅でマウスピース内にホワイトニングジェルを流し込み、歯にはめて、歯を白くするという方法です。所要時間は2〜3時間程度で、日々の継続が必要です。

③ウォーキングブリーチ

こちらは「歯の神経がやられて歯が茶色くなった方」向けのホワイトニングです。

①オフィスホワイトニング や②ホームホワイトニングが歯の表面から浸透させていくのに対し、この③ウォーキングブリーチは歯の内側に薬剤を入れ、内側から浸透させていきます。ただし歯がしっかり残っていること、噛み合わせに問題がないことなどが条件となります。

こちらも①オフィスホワイトニング と同様定期的に歯科医院に行き、歯の内側に入れた薬剤を交換する必要があります。「歯の神経はなくなったけど被せ物はしたくない」という方に合っています。

※ウォーキングブリーチの取り扱いがあるかどうかは歯科医院にお尋ねください。

歯が黄色い・茶色いと感じる理由に関するQ&A

なぜ歯が黄色く・茶色く見えることがあるのですか?

黄色や茶色の歯は、主に4つの理由によります。一つ目は、歯の表面、エナメル質に着色汚れが付着しているからです。二つ目は、歯の内側、象牙質の色が元々濃いからです。三つ目は、老化によるもので、組織そのものの老化でも歯は黄色くなることがあります。四つ目は、虫歯が進行し、歯の神経が病気になると歯が茶色く変化します。

自分の歯が黄色い原因はどう判断すればいいのでしょうか?

原因が着色汚れか象牙質の色かを判断するためには、まず歯医者でクリーニングを受けたてみると良いでしょう。それで歯の色が変化して白くなれば、歯の黄ばみの原因は着色汚れであったと考えられます。しかし変化がなければ、歯の内部の象牙質の色が透けて見えていることが原因であるといえます。

何度クリーニングを受けても歯が白くならない場合、どうすればいいのでしょうか?

何度クリーニングを受けても歯が白くならない場合、それは象牙質の色が原因である可能性が高いです。この場合、歯のホワイトニングを行う必要があります。ホワイトニングでは、専用の薬液を浸透させて歯を内側から白くすることが可能です。

歯が黄色い・茶色いと感じる理由まとめ

歯のキャラクター

いかがでしたか?

歯に色がつく原因はさまざまで、それによって対応方法も変わってきます。歯そのものの色が黄色い・茶色いと感じる場合は、歯科医院でのホワイトニングでないと効果がありません。

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医。日本歯周病学会。

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