今回は「親知らず」について解説します。
親知らずはどこに生えている?
親知らずは上下左右ともに一番奥に生えてくる歯です。
歯医者では、下の図のように前歯から何番目にあるかで「右上1番」「左上5番」などと呼ぶことがあります。このとき8番目に当たるのが親知らずです。
1〜3番は前歯、4・5番は小臼歯、6〜8番目は大臼歯とも呼ばれます。そのため親知らずは、「第3大臼歯」とも呼ばれます。
「親知らず」という名の由来
永久歯は15歳ごろにすべて生えそろいますが、親知らずだけは17〜21歳ごろに生えてくることが多いです。
10代前半くらいまでは、親がお口の中を見たり歯磨きできているか確認したりします。しかし親知らずは生えてくる時期が遅いので、親が知らない(お口の中を見ないため気づかない)ことから、「親知らず」と呼ばれるようになりました。
親知らずの生え方の種類
親知らずは、歯茎に埋まっていたり半分だけ顔を出したり、クセのある生え方をすることが多いです。
【親知らずの生え方①】他の歯と同じように生える
他の歯と同様、まっすぐ生えてくることもあります。かみ合わせに問題がなく、しっかり歯磨きできるのであれば全く問題ありません。
【親知らずの生え方②】歯茎に半分埋まっている
歯茎から半分だけ顔を出す親知らずです。この場合、図のように歯茎との間に汚れがたまりやすく、においや虫歯、痛みが起こりやすいです。
【親知らずの生え方③】歯茎に完全に埋まっている(見えない)
歯茎に完全に埋まっていて、見えない親知らずもあります。レントゲンを撮って初めて存在に気づきます。自覚症状は起こりにくいです。
【親知らずの生え方④】そもそも存在しない
レントゲンを撮っても映らない、親知らずがそもそも存在しないということもあります。「先天欠如(せんてんけつじょ)」略して「先欠」などと呼ばれます。
親知らずは生えないこともある?
親知らずが生えない(存在しない)人ももちろんいます。実際わたしは左上の親知らずだけ元々ありません。
「4本とも生えてこない」という人もいれば、「4本全て生えてくる」なんて人もいます。また「4本ともまっすぐ生えてきた」という人もいれば、「4本とも歯茎に埋まってる」なんて人もいます。
親知らずは抜いた方がいい?
こんな時は抜かなくても良い
親知らずがまっすぐ生えていて問題がなかったり、歯茎に完全に埋まっていて問題がない場合は様子を見ます。
ブリッジなど奥歯の被せ物で親知らずを利用したり、他の歯を抜いたときに親知らずを移植するなんて治療方法もあるので、抜くべきかどうかは歯科医師とよく相談しましょう。
こんな時は抜いた方が良い
親知らずが歯茎から半分だけ顔を出している場合は抜いた方が良いです。なぜなら汚れがたまりやすく、においや虫歯、痛みが出やすいからです。
また歯茎に完全に埋まっていても、違和感を感じる場合も抜いた方が良いでしょう。
抜くなら早めに!
親知らずの異常に気づいたら、早めに抜くことをおすすめします。30〜40代になってから抜く場合と、10〜20代で抜く場合では治りやすさが違います。
また親知らずを抜いた後は顔が大きく腫れることもあるため、大人になってからでは仕事への影響も考えなければいけません。
▼親知らずを抜いた後の注意事項はこちらでまとめています。
https://www.matsumoto.or.jp/toothteeth/oyashirazu-after/
親知らずについてまとめ
親知らずは他の歯と違って、歯茎に埋まった状態で生えてきたり歯茎から顔を出さなかったり、そもそも存在しなかったりします。これは人それぞれ。上は生えてこないけど下は普通に生えてきた、なんてこともあります。
いずれにしろ親知らずは歯磨きのしにくい場所に生えてくるもの。そのため虫歯や歯周病の原因となりやすいです。ゆえに歯科医院では早めに抜くよう勧められることがほとんどです。
監修
歯科衛生士
医療法人真摯会
クローバー歯科クリニック
まつもと歯科
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