今回は「インプラントで失敗しない歯科医院の選び方」について書いていきます。
目次
インプラント治療の失敗例
▼インプラント治療での失敗例はこちらでまとめています。
https://matsumoto.or.jp/toothteeth/implant-failure/
インプラントで失敗しない!歯科医院の選び方
- 口腔外科の経験がある歯科医師がいるか
- インプラント治療の実績(本数など)はどうか
- インプラント設備は充実しているか
- 費用の透明性と治療内容の説明
- インプラント治療後のケアがしっかりしているか
1. 口腔外科の経験がある歯科医師がいるか
インプラントの治療は、ふつうの歯科治療と違って外科手術を伴います。そのためインプラントに関する知識がどれだけ豊富にあっても、外科手術(口腔外科)に関する知識・経験がなければインプラント治療ができません。
また口腔外科という分野は特に、知識だけではどうにもならない、経験がものを言う分野です。ゆえに口腔外科医としての経験を持った歯科医師がいる歯科医院だとより安心です。
2. インプラント治療の実績(本数など)はどうか
インプラントに限らず、その歯科医院・歯科医師の経験量を知るためには、やはり数字による実績が頼りになります。年間どれくらいの患者さんに対して、どれくらいの本数のインプラントを扱っているのか?「○本の実績あり」というのは、その歯科医院を詳しく知らなくてもわかりやすいですよね。
しかし仮に実績本数が多いと主張していても、とても簡単な症例ばかりをかき集めている可能性もあります。数字による実績はとても頼りになりますが、数字が全てではないということも知っておきましょう。
インプラントの本数だけでなく、さまざまな症例や患者さんへの対応力があるかが重要となります。
3. インプラント設備は充実しているか
その歯科医院において、インプラントに関する設備が充実しているかどうかはとても重要です。
✔︎CTがあるか
✔︎滅菌設備が整っているか
手術室があるか
先述のとおり、インプラント治療は歯茎を切ったり、歯を抜いたりといった外科手術をともないます。外科手術は患者さんの感染症などを防ぐため、清潔が徹底された空間で行われるべきです。そのため虫歯の治療など、ふつうの治療を行うのとは別に手術室があると安心です。
インプラントの手術をを行う前に診療スペースを徹底的に清潔にしているか、歯科医院内は清潔が保たれているかなど、清潔に対する意識がしっかりあれば手術室でなくとも問題はないでしょう。
感染の原因となる細菌やウイルスは目に見えないもの。だからこそ軽視せず、徹底した対策を行なっていることが条件となります。
CTがあるか
CTは、インプラント治療をするにあたってとても重要です。
CTは、ふつうのレントゲンとは別物です。ふつうのレントゲンでは2次元的(平面的)にしか見ることができませんが、CTは3次元的(立体的)に見ることができます。これによりあごの骨の厚みや密度など、インプラント治療に欠かせない情報を、明確に把握することができるのです。
医科用CTと歯科用CTがありますが、骨の密度を知るのにより正確なのは「医科用」CTと言われています。
滅菌設備が整っているか
「滅菌」とは、文字通り菌を全滅させることです。
滅菌とは
熱・薬品・放射線などで細菌を死滅させること。殺菌と同義だが,医療器具などを完璧に殺菌する場合は滅菌ということが多い。
引用 コトバンク
ちなみにインプラント手術に限らず虫歯や歯周病治療などにおいても、使用する器材は必要に応じて滅菌されています。中でもインプラントは外科手術をともなうものであり、手術室など空間が清潔であるだけでなく、使用する器材が滅菌されていなければなりません。むしろ器材こそ直接患者さんに触れるもの・体内に入るものなので、滅菌されていることが大前提となります。
細菌は目に見えませんが、メスに付着していた細菌は体内に入り込んでいきます。その細菌は血液に乗って全身にまわり、感染症を引き起こす原因となります。
このようなリスクをなくすためにされるのが「滅菌」です。インプラントそのものはもちろんのこと、メスやピンセット、ガーゼ、手術着など滅菌されるべきものは多くあります。器材の材質によって耐熱温度がありますので、器材によって滅菌方法を使い分けます。
また滅菌には専用の機械が必要で、取り扱いにも時間や手間がかかります。しかしそれでもしっかりとした滅菌を徹底している歯科医院であれば、感染面でも信頼ができます。
4. 費用の透明性と治療内容の説明
インプラント治療は高額な治療であるため、費用の透明性が非常に大事です。治療前に総額が提示されるかどうか、追加費用の発生があるかを確認することが重要です。中には、治療後に予期しない追加費用が請求されるケースもあります。
信頼できる医院であれば、初めてのカウンセリング時に治療費用の詳細を明確に説明してくれるはずです。また、治療のステップごとの費用や、保障がどの程度ついているかも確認しておくと、安心して治療を進められるでしょう。
5. インプラント治療後のケアがしっかりしているか
インプラント治療は、治療後のメンテナンスが非常に重要です。定期的な健診とクリーニングが欠かせません。アフターケアが充実していない医院を選んでしまうと、治療後に問題が生じる可能性が高まります。インプラントは天然の歯と同様に、日常のケアだけでは不十分で、専門的なケアが必要です。
そのため、インプラントを受ける前に、医院が提供するアフターケアの内容をしっかりと確認しましょう。例えば、定期健診の頻度やメンテナンス費用の有無、追加のケアが必要になった場合の対応について聞いておくと安心です。
インプラントで失敗する確率
上あごのインプラントを入れるときと、下あごにインプラントを入れるときとでその成功率は変わってきます。
インプラントの成功率は、インプラント治療を行う医院のレベルや、部位によっても異なりますが、およそ97%です。インプラントの失敗とは、インプラントが定着せずにすぐ抜けてしまったり、一年程度で機能できないほど動揺する等です。
引用 インプラント相談事務局
インプラントで失敗する確率は数%。人間の手で行われる手術であるゆえ、成功率100%とはなりません。
インプラントで失敗しない歯科医院の選び方に関するQ&A
インプラント治療の実績は、その歯科医院や歯科医師の経験量を示す重要な要素です。実績が豊富な歯科医院は、多くの患者さんに対してインプラント治療を行ってきた証拠です。ただし、実績だけでなく、症例の難易度や成功率も考慮する必要があります。実績は参考になりますが、全てを判断基準にするわけではありません。
インプラント設備の充実度は、治療の安全性と正確性に直結します。手術室の存在は外科手術のための清潔な環境を提供し、CTの有無はインプラント治療に必要な正確な情報を得るために重要です。また、滅菌設備が整っていることは感染リスクを軽減するために不可欠です。充実したインプラント設備を持つ歯科医院を選ぶことで、治療の安全性と品質が向上します。
CTはインプラント治療において重要な情報を提供します。通常のレントゲンでは見えない立体的な情報を得ることができるため、あごの骨の厚みや密度などを正確に把握することができます。これにより、インプラントの適切な位置やサイズを決定することができます。CTを備えた歯科医院を選ぶことで、より正確な治療計画が立てられ、治療の成功率が向上します。
インプラント治療で失敗しない歯科医院の選び方まとめ
インプラントを扱っている歯科医院は数多くあり、その中から失敗しない歯科医院を選ぶのは簡単なことではありません。今回いくつか挙げた項目を、歯科医院選びの参考にしてみてください。