今回は「子供の出っ歯矯正」について書いていきます。
子供の出っ歯矯正の時期はいつから?
一般的に、出っ歯矯正を開始する時期は、永久歯が生え始める6歳~7歳頃が適しているとされていますが、ケースによっては乳歯の段階での矯正が推奨されることもあります。特に、骨格の成長が進んでしまう前に矯正を始めることで、効果的に改善できます。
子供の出っ歯矯正を始める時期は、あごの成長に合わせて行なっていくことが好ましいです。なぜならあごが成長中であれば融通がきくので、永久歯に生え変わったとききれいに並ぶようにできるからです。
上あごの成長は10歳くらいまでに終わり、下あごの成長は15〜18歳くらいまでに終わると言われています。そのため、これよりも前に出っ歯矯正を始められると良いでしょう。
あごの成長にも個人差があるのと、歯やあごの状態によっても変わってきます。あごの骨の成長が終わってから出っ歯を治したい場合は、あごが動かせないので、歯を抜くなど外科処置が必要なことも多いです。
子供の出っ歯矯正の方法
子供の出っ歯の種類によっても、矯正方法は変わってきます。
主な治療方法としてはマウスピースを使った出っ歯矯正、プレートを使った出っ歯矯正、ワイヤーを使った出っ歯矯正などがあります。
床矯正
取り外し可能な装置で、顎の成長をコントロールしながら歯を適切な位置に移動させる方法です。特に、軽度の出っ歯や顎の発育不全に効果的です。
ワイヤー矯正
伝統的なワイヤーを用いた矯正治療で、永久歯が生え揃ってから行う場合が多いです。
マウスピース矯正
インビザラインのような透明なマウスピースを乳歯の段階から使用して永久歯に生え代わるまでをサポートする矯正方法で、見た目を気にすることなく治療が可能です。
子供の出っ歯の種類(原因がどこにあるか)や、子供の年齢によっても矯正方法は変わってきますので、気になった場合は歯科医院で相談してみましょう。
子供が出っ歯になる原因
出っ歯の原因は遺伝的要因だけでなく、日常の癖や習慣が影響することが多いです。例えば、長期間の指しゃぶりや舌で前歯を押す癖(舌突出癖)、さらには口呼吸が原因で出っ歯になることがあります。こうした習慣を早めに改善することが、将来的な矯正治療の必要性を減らすために重要です。
1. 生活習慣や癖
子供は骨が成長途中であり、生活習慣やちょっとした癖でも歯並びに影響が出ることがあります。
▼出っ歯など、子供の歯並びを悪くする癖はこちらでまとめています。
https://matsumoto.or.jp/toothteeth/children-habit/
その他うつ伏せで寝る癖などもあごに力が加わり続けるため、あごのバランスや歯並びに影響が出ることがあります。
2. 乳歯の異常
乳歯はいずれ抜けるから放っておいても大丈夫と思われるかもしれませんが、乳歯(子供の歯)に異常があると後から生えてくる永久歯(大人の歯)に影響が出ることもあります。後から生えてくる永久歯は、歯茎の中・乳歯の下で成長しながら、生える準備をしています。
例えば乳歯のときに大きな虫歯になっていると、歯の根っこを通じて下にいる永久歯にも細菌がいってしまいます。これにより上手く生え変わりをすることができず、歯並びに影響が出ることがあります。
また生え変わりの時期を迎える前に、虫歯などで乳歯を失ってしまった場合。永久歯はまだ生える準備ができていないので、生えてくることができません。
このとき歯科医院で適切な処置をしておかないと、生え変わりの時期を迎えたときに永久歯が違う向きや場所から生えてくることがあります。これにより歯並びに影響が出てしまいます。
3. 遺伝
歯の大きさやあごの大きさは遺伝することが多いので、結果的に子供に出っ歯が遺伝することもあります。下あごが小さい・上あごが大きいなど骨格的な問題による出っ歯は、遺伝的な理由が考えられます。
出っ歯が及ぼすリスク
出っ歯を放置すると、審美的な問題だけでなく、以下のような機能的なリスクが伴うことを強調します。
- 噛み合わせが悪くなり、咀嚼や発音に影響が出る。
- 前歯が突出していることで、外傷により歯が折れやすくなる。
- 自信喪失や心理的なストレスにつながる可能性がある。
子供の出っ歯矯正に使うヘッドギアとは
ヘッドギアは子供の出っ歯を治すために使われる、取り外しができる装置です。ヘッドギアは、出っ歯の中でも上あごが大きい(上あごが成長しすぎている)ことによる出っ歯の矯正で使われます。上あごに力がかかることにより、上あごの成長を抑えます。
基本的にヘッドギアをつけるのは就寝中のみ。そのため見た目が気になったり、ストレスを感じることはほとんどないでしょう。ただ取り外しが自由であるため、子供さん本人や保護者の協力度が低いと効果が出にくいです。
子供の出っ歯矯正の方法・時期に関するQ&A
子供の出っ歯矯正を始める時期は、あごの成長に合わせて行なっていくことが好ましいです。あごの成長は個人によって異なりますが、一般的には10歳前後から始めることが推奨されます。
子供の出っ歯矯正には、マウスピースを使った矯正、プレートを使った矯正、ワイヤーを使った矯正などが一般的に使われます。適切な方法は子供の出っ歯の種類や年齢によって異なるため、歯科医院で相談することが重要です。
子供が出っ歯になる原因は複数あります。生活習慣や癖が歯並びに影響することや、乳歯の異常(虫歯や早期の歯の損失)が生え変わりに悪影響を与えることがあります。また、遺伝的な要素も出っ歯の原因となることがあります。
子供の出っ歯矯正についてまとめ
いかがでしたか?
子供さんの出っ歯が気になったら、早めに歯科医院で相談してみることをおすすめします。