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歯ぎしり用マウスピースの種類・効果

歯ぎしり用マウスピースの種類・効果・値段まとめ

まつもと歯科 理事長・総院長 松本 正洋

歯ぎしりは、多くの人が無意識で行っている行動で、歯や顎関節、だけでなく全身に影響を与えることがあります。歯ぎしりから歯を守るために役立つのが、歯ぎしり用マウスピース(ナイトガード)です。マウスピースの種類やそれぞれの特徴、効果についてご説明します。

歯ぎしりとは

歯ぎしりは多くが寝ている間など、無意識に行ってしまうものです。寝ている間の歯ぎしりは、家族などに指摘されて自覚する方が多いと思いますが、指摘されても無意識に行っているものですから、ご本人にはどうしようもできません。

歯ぎしりを止めることは出来ないのですが、歯を守るために役立つのが、「歯ぎしり用マウスピース」です。主に夜間の就寝時に使用するので、ナイトガードとも呼ばれます。

歯ぎしり用マウスピースの種類

歯ぎしり用マウスピースには大きく分けて2種類あります。

  1. 歯科医院のマウスピース
  2. 市販のマウスピース

1. 歯科医院の歯ぎしり用マウスピース

メリット

しっかり歯型を取ってから作っていくので、歯や歯茎にぴったりフィットします。顎関節症であると診断された場合は、マウスピースは保険適用となります。

デメリット

歯科医院で歯型を取ってから出来上がるまでに、1週間ほどかかることが多いです。そのため2回通う必要があります。他の治療の最後に歯型を取っておいて、次回来院した際ついでに受け取るという方もおられます。

顎関節症を発症していない場合は予防目的となり、保険が適用出来ないため、高額になります。

2. 市販の歯ぎしり用マウスピース

メリット

歯科医院へ行く必要がないので費用を抑えられるのと、何より手軽に購入できる点がメリットです。

デメリット

市販のものでもおおむね歯の形に合ったものは作れるでしょう。しかし歯科医院で歯型を取り、専用の機械を使って作ったものよりは、やはり精度が劣ります

というのも、マウスピースをつけていない時よりも、合っていないマウスピースをつける方が歯や顎関節に与えるダメージが大きいことがあるからです。

マウスピースの比較

種類 特徴 メリット デメリット
市販のマウスピース 手軽に購入できる 価格が安い フィット感が悪い、効果が限定的
カスタムメイドのマウスピース 歯科医院で歯型を取って作成 個別にフィットする、効果が高い、顎関節症を起こしている場合は保険が適用される 歯科医院に行かなければ作れない、作成に時間がかかる
ソフトタイプ 柔らかい素材で作られる 快適な装着感、使用開始が簡単 耐久性が低い、重度の歯ぎしりには不向き
ハードタイプ 硬い素材で作られる 高い耐久性、重度の歯ぎしりに対応 装着感に違和感を感じることがある

マウスピースの効果

歯ぎしり用マウスピースは、単に歯ぎしりを防ぐだけでなく、さまざまな効果をもたらします。以下に、具体的な効果についてご説明します。

  1. 歯がすり減ったり割れるのを防ぐ
  2. 顎関節への負担を和らげる
  3. 睡眠の質を向上させる
  4. 頭痛肩こり腰痛が起こるリスクを軽減する

1. 歯の摩耗の予防

歯ぎしりが続くと、歯の表面を覆うエナメル質が削れ、歯が薄くなったり形が変わったりすることがあります。これにより、以下のような問題が発生することがあります:

  • 知覚過敏・・エナメル質が削れると、歯の内側の象牙質が露出し、冷たいものや熱いものを飲食したときに痛みを感じやすくなります。
  • 審美的な問題・・歯の形が変わることで、笑ったときの見た目が気になることがあります。
  • 虫歯のリスク増加・・エナメル質が損傷することで、虫歯菌が歯に侵入しやすくなります。

マウスピースを装着することで、歯と歯が直接接触するのを防ぎ、エナメル質を保護することが可能です。

2. 顎関節症の症状の軽減

歯ぎしりや食いしばりが原因で、顎関節に大きな負担がかかることがあります。これが進行すると、以下のような症状が現れることがあります:

  • 顎の痛み・・朝起きたときに顎がだるい、痛むといった症状。
  • 口が開けにくい・・関節の負担が大きくなると、口の開閉がスムーズにできなくなることがあります。
  • 顎関節からの音・・口を開け閉めするときに「カクカク」という音がする場合もあります。

マウスピースは、歯ぎしりによる力を分散し、顎関節への負担を軽減します。その結果、顎の痛みや動きの制限が緩和され、生活の質が向上します。

3. 頭痛や肩こりの軽減

歯ぎしりや食いしばりは、口周りだけでなく頭や首、肩の筋肉にも影響を及ぼします。これにより、以下のような症状が起きることがあります:

  • 緊張型頭痛・・顎周りの筋肉が緊張し、それがこめかみや後頭部に伝わることで頭痛が生じます。
  • 肩こり・首こり・・食いしばりが続くと首や肩の筋肉も緊張し、慢性的なコリを引き起こすことがあります。
  • 集中力の低下・・頭痛や肩こりが続くと、仕事や勉強に集中しにくくなることがあります。

マウスピースを装着することで、歯ぎしりによる筋肉の緊張が緩和され、これらの症状が軽減します。特に寝ている間の筋肉のリラックスに役立ち、睡眠の質も向上します。

4. 被せ物や詰め物の保護

歯ぎしりが続くと、歯科治療で装着した被せ物や詰め物が破損するリスクが高まります。特に次のような問題が起こりやすいです。

  • クラウン(被せ物)のひび割れや破損
  • インレー(詰め物)の脱落
  • インプラントの負担増加

これらのトラブルが発生すると、再治療が必要となり、費用や時間がかかります。マウスピースを使用することで、これらの人工物を保護し、長持ちさせることができます。

5. 歯並びの維持と将来のトラブル防止

歯ぎしりによる圧力が歯全体にかかると、歯が動いて歯並びが乱れる可能性があります。歯並びが悪くなると、以下の問題が生じることがあります:

  • 不正咬合・・噛み合わせが悪くなり、食事や発音がしづらくなる。
  • 虫歯や歯周病のリスク増加・・歯が重なり合うと、歯磨きが行き届かず、歯垢が溜まりやすくなります。

歯ぎしり用マウスピースは、歯にはめることにより歯ぎしりの際の上の歯と下の歯の衝撃を和らげてくれます。つまり歯ぎしりや食いしばりをしてしまっても、何もつけていない状態より歯への負担が軽く、歯を傷めないということです。これにより歯ぎしりによる歯や身体への影響を軽減してくれます。

覚えておきたいのはマウスピースは歯ぎしりを治すものではないということで、あくまで歯の負担を和らげて歯を守るためのものです。

マウスピースの選び方

歯ぎしり用のマウスピースは主に夜間に使用するもので、毎晩継続して使うことが大切です。ご自身に合ったマウスピースを選ぶためには、以下のポイントを考慮しましょう。

  • 歯ぎしりの程度・・軽度か重度かによって、適したタイプが異なります。
  • フィット感・・自分の歯列にしっかり合うものを選ぶことが重要です。
  • 費用・・市販品からカスタムメイドまで、価格帯が幅広いので、ご自身の予算に合ったものを選びましょう。
  • 継続使用のしやすさ・・快適に使用できるものを選ぶことで、長期間の継続が可能になります。

歯ぎしり用マウスピースの使用方法

マウスピースとケース

歯科医院の歯ぎしり用マウスピース

歯科医院で出来上がったものを受け取るだけなので、あとは寝ている間や日中気になるときにはめて使用するだけです。

市販の歯ぎしり用マウスピース

市販の歯ぎしり用マウスピースは、お湯などで材料を温めて柔らかくし、自分の歯に合わせて固めるというものが多いようです。これを寝ている間や日中気になるときにはめて使用します。

歯ぎしり用マウスピースの値段

歯科医院の歯ぎしり用マウスピース

歯ぎしり用のマウスピースは保険適用であれば5000円程度で作れることが多いです。自由診療の場合は1万円程度となります。

市販の歯ぎしり用マウスピース

数百〜数千円と幅広いですが、歯科医院で作るよりは安価なものが多いです。

まとめ

歯のキャラクター

歯ぎしり用マウスピースは、歯や顎関節を守り、歯ぎしりによるトラブルを軽減するための有効な手段です。歯科医院で作成されるカスタムメイドのものから、市販の手軽なものまで、用途や予算に応じた選択肢が用意されています。

ただし、マウスピースは歯ぎしりそのものを治すものではないため、ストレス管理や定期的な歯科健診を併用することが大切です。適切なマウスピースを選び、継続して使用することで、健康な歯と快適な生活を維持していきましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科吹田本院
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医日本歯周病学会

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