今回は「歯ぎしり用のマウスピース」についてまとめていきます。
歯ぎしりは多くが寝ている間など、無意識に行ってしまうものです。寝ている間の歯ぎしりは、家族などに指摘されて自覚する方が多いと思いますが、指摘されても無意識に行っているものですから、ご本人にはどうしようもできません。
歯ぎしりを止めることは出来ないのですが、歯を守るために役立つのが、「歯ぎしり用マウスピース」です。主に夜間の就寝時に使用するので、ナイトガードとも呼ばれます。
目次
歯ぎしり用マウスピースの種類
歯ぎしり用マウスピースには大きく分けて2種類あります。
- 歯科医院のマウスピース
- 市販のマウスピース
1. 歯科医院の歯ぎしり用マウスピース
メリット
しっかり歯型を取ってから作っていくので、歯や歯茎にぴったりフィットします。顎関節症であると診断された場合は、マウスピースは保険適用となります。
デメリット
歯科医院で歯型を取ってから出来上がるまでに、1週間ほどかかることが多いです。そのため2回通う必要があります。他の治療の最後に歯型を取っておいて、次回来院した際ついでに受け取るという方もおられます。
顎関節症を発症していない場合は予防目的となり、保険が適用出来ないため、高額になります。
2. 市販の歯ぎしり用マウスピース
メリット
歯科医院へ行く必要がないので費用を抑えられるのと、何より手軽に購入できる点がメリットです。
デメリット
市販のものでもおおむね歯の形に合ったものは作れるでしょう。しかし歯科医院で歯型を取り、専用の機械を使って作ったものよりは、やはり精度が劣ります。
というのも、マウスピースをつけていない時よりも、合っていないマウスピースをつける方が歯や顎関節に与えるダメージが大きいことがあるからです。
マウスピースの比較
種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
市販のマウスピース | 手軽に購入できる | 価格が安い | フィット感が悪い、効果が限定的 |
カスタムメイドのマウスピース | 歯科医院で歯型を取って作成 | 個別にフィットする、効果が高い、顎関節症を起こしている場合は保険が適用される | 歯科医院に行かなければ作れない、作成に時間がかかる |
ソフトタイプ | 柔らかい素材で作られる | 快適な装着感、使用開始が簡単 | 耐久性が低い、重度の歯ぎしりには不向き |
ハードタイプ | 硬い素材で作られる | 高い耐久性、重度の歯ぎしりに対応 | 装着感に違和感を感じることがある |
マウスピースの効果
- 歯がすり減ったり割れるのを防ぐ
- 顎関節への負担を和らげる
- 睡眠の質を向上させる
- 頭痛や肩こり、腰痛が起こるリスクを軽減する
歯ぎしり用マウスピースは、歯にはめることにより歯ぎしりの際の上の歯と下の歯の衝撃を和らげてくれます。つまり歯ぎしりや食いしばりをしてしまっても、何もつけていない状態より歯への負担が軽く、歯を傷めないということです。これにより歯ぎしりによる歯や身体への影響を軽減してくれます。
覚えておきたいのはマウスピースは歯ぎしりを治すものではないということで、あくまで歯の負担を和らげて歯を守るためのものです。
マウスピースの選び方
歯ぎしり用のマウスピースは主に夜間に使用するもので、毎晩継続して使うことが大切です。ご自身に合ったマウスピースを選ぶためには、以下のポイントを考慮しましょう。
- 歯ぎしりの程度・・軽度か重度かによって、適したタイプが異なります。
- フィット感・・自分の歯列にしっかり合うものを選ぶことが重要です。
- 費用・・市販品からカスタムメイドまで、価格帯が幅広いので、ご自身の予算に合ったものを選びましょう。
- 継続使用のしやすさ・・快適に使用できるものを選ぶことで、長期間の継続が可能になります。
歯ぎしり用マウスピースの使用方法
歯科医院の歯ぎしり用マウスピース
歯科医院で出来上がったものを受け取るだけなので、あとは寝ている間や日中気になるときにはめて使用するだけです。
市販の歯ぎしり用マウスピース
市販の歯ぎしり用マウスピースは、お湯などで材料を温めて柔らかくし、自分の歯に合わせて固めるというものが多いようです。これを寝ている間や日中気になるときにはめて使用します。
歯ぎしり用マウスピースの値段
歯科医院の歯ぎしり用マウスピース
歯ぎしり用のマウスピースは保険適用であれば、5000円程度で作れることが多いです。自由診療の場合は1万円程度となります。
市販の歯ぎしり用マウスピース
数百〜数千円と幅広いですが、歯科医院で作るよりは安価なものが多いです。
歯ぎしり用マウスピースの種類・効果に関するQ&A
歯ぎしり用マウスピースは、歯ぎしりによる歯や身体へのダメージを軽減するために使います。マウスピースを装着することで、歯同士の衝撃を和らげ、歯のすり減りや割れ、顎関節への負担を軽減し、頭痛や肩こり、腰痛のリスクを低減します。
歯科医院のマウスピースは歯型を取ってから作成するため、個別にフィットしやすく精度が高いですが、制作に1週間ほどかかり、通院が必要です。市販のマウスピースは手軽で費用を抑えられますが、歯科医院製より精度が劣る場合があります。
歯ぎしり用マウスピースの効果は、 1.歯のすり減りや割れを防ぐ 2.顎関節への負担を和らげる 3.頭痛や肩こり、腰痛のリスクを軽減する マウスピースは歯ぎしりや食いしばりをしても、通常の状態より負担を軽減します。
歯ぎしり用マウスピースについてまとめ
歯ぎしり治療に使われるマウスピースにも種類があり、それによって効果や感じる違和感などは変わってきます。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で使い分けていくと良いでしょう。