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予防歯科

エアフローでのクリーニングは保険適用される?

エアフローでのクリーニングは保険適用される?

エアフローは歯や歯茎に優しく、効果的に汚れを除去できることから、注目の器械です。当院ではかなり早い段階でエアフローを使用しての定期健診を行ってきました。

エアフローによる効果的なクリーニングが保険適用となるのかどうかについては、あまり知られていないのが現状です。エアフローを使ってのクリーニングがどのような条件で保険適用されるのか、また適用される場合とされない場合の違いについてご説明します。

エアフローとは何か?

エアフローは、歯科クリーニングの一種で、専用の機器を使用して歯の表面の汚れや歯垢、着色を効果的に除去する方法です。水と空気、微細なパウダーを高圧で吹き付けることで、従来のPMTCでは取り切れない部分まで清掃することが可能です。

主に歯周病治療に用いられますが、タバコのヤニやお茶、コーヒーなどによる着色汚れに対しても高い除去効果が期待でき、歯の自然な白さを取り戻す手助けとなります。

エアフローを使用するクリーニングのメリット

エアフローでのメンテナンスエアフローでのクリーニングは、とても気持ちの良いもので、短時間で効果的な清掃が可能です。また、歯の表面だけでなく、歯周ポケット内の細菌や歯垢も除去できるため、歯周病予防に有効です。さらに、エナメル質に傷をつけずに汚れを取り除ける点も、エアフローの大きな魅力です。

  1. 短時間で効果的な清掃
  2. 着色汚れの除去に優れている
  3. 歯周病の予防・治療に効果的
  4. エナメル質にダメージを与えない
  5. 歯石取りの痛みが少ない

エアフローを使うクリーニングのメリットについて、さらに詳しくご説明します。

1. 短時間で効果的な清掃

エアフローは、短時間で広範囲の汚れを一度に除去できるため、従来のPMTCよりも効率的です。歯の表面だけでなく、歯間や歯周ポケット内の細かい部分まで清掃することが可能で、時間をかけずに高い清掃効果を得られます。忙しい現代人にとって、短時間で済むエアフローは非常に魅力的です。

2. 着色汚れの除去に優れている

エアフローは、タバコのヤニやお茶、コーヒーなどによる着色汚れを効果的に除去します。歯磨きや一般的なクリーニングでは取り切れない頑固な汚れでも、エアフローの微細なパウダーが歯の表面に入り込み、着色を取り除くことができます。このため、歯の自然な白さを取り戻したい人や、着色汚れが気になる人にとって、エアフローは非常に有効な方法です。
※着色汚れの除去だけが目的の場合は、自費診療となります

3. 歯周病の予防・治療に効果的

エアフローは、歯の表面だけでなく、歯周ポケット内に潜んでいる細菌や歯垢も除去することができます。これは、歯周病の予防や進行を防ぐために非常に重要です。歯周ポケット内の細菌が原因で歯周病が悪化することを防ぎ、健康な歯茎を保つ手助けをします。定期的にエアフローでのクリーニングを受けることで、歯周病のリスクを大幅に減少させることが期待でき、軽度の歯周炎を大幅に改善させることが出来ます。

4. エナメル質にダメージを与えない

従来のクリーニング方法では、歯のエナメル質に細かい傷つくリスクがありました。しかし、エアフローは水と空気、微細なパウダーを使用しているため、歯の表面を傷つけることなく、効果的に汚れを除去することができます。このため、エナメル質を保護しつつ、歯をきれいに保つことができます。特に、エナメル質が薄く弱い人にとって、エアフローは安全で効果的なクリーニング方法です。

5. 歯石取りの痛みが少ない

エアフローによるクリーニングでは、歯垢、歯石、着色汚れの除去が出来ます。従来のスケーリング(歯石除去)では、金属製の器具を用いて歯石を物理的に削り取るため、場合によっては歯茎や歯周組織に負担がかかり、痛みを感じることがあります。歯茎に炎症が起こっている場合は出血することもありますので、「歯石取りは痛いし血が出る」と思っておられる方も多いと思います。

一方、エアフローは水と空気、微細なパウダーを高圧で噴射することで、歯の表面や歯周ポケット内の汚れを優しく除去します。このため、歯茎や歯にかかる負担が少なく、痛みを感じにくいという特徴があります。特に、歯や歯茎が敏感な人や、過去にスケーリングで痛みを感じた経験がある人にとっては、エアフローが最適な選択肢となります。

歯茎に炎症が起こっている場合は、エアフローを当てると歯茎に刺激を感じ、出血することもありますが、従来の方法と比べると僅かな刺激で、炎症がおさまると刺激は感じなくなり、クリーニングが快適なものとなります。

保険適用の条件とは?

エアフローでのクリーニングが保険適用されるかどうかは、治療の目的や患者さんの状態によります。一般的に、予防目的でのクリーニングは保険適用外とされますが、歯周病治療の一環として行われる場合や、特定の疾患が原因で必要とされる場合には保険が適用されることがあります。

エアフローが保険適用されるケース

エアフローが保険適用されるケースは、主に次のような場合です。

  • 歯周病治療の一環として行われる場合・・歯周ポケット内の清掃が必要な場合に保険適用されることが多いです。
  • 特定の医療目的・・糖尿病など、特定の病気が原因で口腔内の清掃が必要と判断された場合。

これらのケースでは、エアフローが医療行為として認められ、保険適用となる可能性があります。

エアフローが保険適用されないケース

エアフローが保険適用されない主なケースは、以下の通りです。

  • 審美目的での使用・・歯の着色を除去するなどの審美目的で行われるクリーニングは、保険適用外です。
  • 予防的なケアとしての使用・・健康な歯や歯周組織を維持するためのクリーニングは、基本的に保険の対象にはなりません。

これらのケースでは、治療費は自己負担となりますが、歯周病の症状があり、保険適用になる方が多いです。

保険適用を受けるための手続きと注意点

エアフローでのクリーニングを保険適用で受けるには、適切な診断と治療計画が必要です。まずは、定期健診を受けていただき、歯周検査で歯周ポケットの深さ、歯茎の出血の有無、歯の動揺をチェックし、歯周病の兆候があれば、保険適用でのクリーニングとなります。

  • 事前の確認が重要・・保険適用の条件を満たしているかどうか、歯科衛生士と相談しましょう。
  • 費用の確認・・保険適用の有無によって、治療費が大きく異なることがあります。

これらのポイントを押さえて、エアフローでのクリーニングを効果的に利用しましょう。

まとめ

エアフローによるクリーニングは、効果的で快適な歯科ケアの方法ですが、保険適用の有無は治療の目的や患者さんの状態によって異なります。歯周病治療の一環として行われる場合には保険適用となる可能性がある一方で、審美目的や口腔内が健康な方が予防的ケアとして受けられる場合は自己負担となります。

エアフロー

定期健診(保険適用)で適用条件をしっかり確認し、エアフローを活用して、健康な口腔環境を維持しながら、安心して治療を受けましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医。日本歯周病学会。

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