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歯周病・虫歯・被せ物

虫歯予防・ケアの方法

虫歯予防・ケア方法5選

今回は「虫歯予防・ケアの方法」についてご説明します。

日常的な虫歯予防・ケアの方法

電動歯ブラシ

【虫歯予防・ケアの方法①】毛先の平らな歯ブラシで磨く

歯ブラシにはさまざまな形・大きさ・硬さがあります。市販されているだけでも種類がありすぎて、選びきれないですよね。

もしあなたが虫歯予防をメインで考えているなら、歯ブラシは毛先が平らでそろっているふつうの硬さのものがおすすめです。

毛先が途中から細くなっていたり、全体が山切りカットになっていたりという歯ブラシはあまりおすすめできません。というのも、歯垢(プラーク)があまり取れないから

毛先が細くなっているのは歯周病ケア用です。歯周ポケットに入り込みやすいよう、毛先が細く作られています。しかし歯の表面の汚れを落としたい時には、ブラシの毛先が細い分、少し力がかかるだけで毛先が逃げてしまい、歯の面をしっかり磨けません。

歯科衛生士として何人もの患者さんの歯磨きを見てきましたが、歯ブラシを平らなものに変えるだけできれいになった方もおられます。

虫歯予防・ケアには以下の歯ブラシがおすすめです。

✔︎毛の長さがそろっている歯ブラシ
✔︎ふつうの硬さの歯ブラシ

【虫歯予防・ケアの方法②】フロス・歯間ブラシを併用する

実は歯ブラシだけで磨けるのは60〜70%程度と言われています。

なぜ歯ブラシだけでは100%磨くことができないのか?それは、お口の中には歯ブラシの毛先がどうしても届かない・届きにくい部分があるからです。

それは「歯と歯の間」です。歯と歯の間に歯垢(プラーク)が入りこむと、歯ブラシだけでは取りきれません。また被せ物ブリッジが入っているところも、歯ブラシだけでは取りきれません。

フロスの使い方

上の図は「糸ようじ」を使用していますが、デンタルフロスと要領は同じです。歯間ブラシは糸ようじやフロスのように歯と歯の間を完全に通ることはできませんが、歯茎に近い部分を確実に掃除することができます

フロスの使い方

歯間ブラシが入る隙間には歯間ブラシを使いましょう。入らない場合は無理に通さず、フロス(糸ようじ)のみでOKです。

汚れの取れやすさとしては1位:歯間ブラシ、2位:フロス、3位:糸ようじです。

その他マウスウォッシュの併用も効果的です。

歯磨き粉に関しては、市販されている歯磨き粉のほとんどにフッ素(歯を強くする成分)が含まれているので、どれを選んでもさほど大差はありません

【虫歯予防・ケアの方法③】フッ素の使用

フッ素の効果

フッ素は、虫歯予防に非常に効果的な成分で、以下の3つの主要な効果があります。

1. 再石灰化の促進

歯の表面にあるエナメル質が酸によって溶け始めたとき、フッ素が再石灰化を助けます。これにより、初期の虫歯を修復することができます。

2. エナメル質の強化

フッ素がエナメル質に取り込まれると、歯の表面が強化され、酸に対する抵抗力が増します。

3. 虫歯菌の活動抑制

フッ素は虫歯の原因となる細菌の活動を抑制し、酸の生成を減少させます。

フッ素の使用方法

フッ素は、日常の口腔ケアに取り入れることで効果的に虫歯予防ができます。具体的な使用方法は以下の通りです。

1. フッ素配合の歯磨き粉
  • 使用頻度・・毎日の歯磨きに使用します。少なくとも朝と夜の2回、できれば食後に使用するのが理想的です。
  • 使用量・・子供の場合は米粒程度、大人は1cm程度の量を使用します。
2. フッ素洗口液
  • 使用頻度・・1日1回、特に寝る前に使用すると効果的です。
  • 使用方法・適量を口に含み、1分間しっかりと口内をすすいでから吐き出します。その後、30分間は飲食を避けるようにします。
3. フッ素塗布
  • 歯科医院でのフッ素塗布・・定期健診の際に、歯科医師や歯科衛生士が高濃度のフッ素を歯に塗布します。(フッ素のうがいを行う場合があります。)これは、特に虫歯リスクが高い人や子供に有効です。
  • 頻度・・定期健診の時に行うことが一般的です。

虫歯予防・ケアのためにやめるべきこと

虫歯

【虫歯予防・ケアの方法③】だらだら食べ・ながら食べ

何かをしながら食べる「だらだら食べ」「ながら食べ」は歯に良くありません。

食べ物や飲み物を口にすると、それによりお口の中のpH酸性に近づきます。酸性になればなるほど歯は溶けやすくなります

ただ唾液の作用により、この酸性は時間が経つとだんだん中性に戻っていきます。この作用がないと、食べたり飲んだりするだけで歯が溶けてしまうということ。

では「だらだら食べ」「ながら食べ」のように、お口の中にずっと食べ物や飲み物がいる状態だとどうでしょう?唾液が頑張って中性に戻そうとしても、どんどん食べ物が入ってくるので勝てません。これにより酸性が保たれてしまい、歯が溶けやすくなります

間食をするなら15時など、時間を決めてするようにしましょう。

【虫歯予防・ケアの方法④】早食い

唾液には、汚れを洗い流したり殺菌したりする効果があります。しかし早食い=食べ物をよく噛まないでいると、その唾液が十分に出ません。これは虫歯や歯周病、口臭につながります。

【虫歯予防・ケアの方法⑤】ストレスの多い生活

ストレスを感じることで、無意識に歯ぎしりをしていませんか?

ストレスを感じるような多忙な生活では、歯磨きがおろそかになったり、雑になりやすいです。ゆえに虫歯の原因となり得ます。

虫歯を放置するとどうなる?

虫歯

虫歯は、初期段階(虫歯になりそうな部分が白くなる)で気付ければ治療の必要はありません。歯磨きをしっかり行えば治ることがほとんどです。

しかし放置しておくと、徐々に虫歯は進行します。痛くないから大丈夫〜なんて放置しておくと、ある日耐えがたい激痛となります。ここまでいってしまうと何度も通院が必要になり、もちろん治療費もかさみます。

そうなる前に、異変に気付いたらすぐに歯科医院に行きましょう。一番いいのは日頃から定期検診を受けることです。

虫歯治療について詳しくはこちらでまとめています。

虫歯治療の痛みについてはこちらでまとめています。

虫歯予防・ケアの方法まとめ

歯のケア

虫歯になると歯が黒くなるので、自分でも気づきやすいです。ただ、実は黒くなる前に歯には虫歯の前兆が現れます。それは「虫歯になりそうな部分が白くなること」。この時点でしっかりケアをすれば、自分で治すことができます。

普段からしっかりケアを行っていれば、その前兆も見逃さず虫歯を予防することができそうですね。

 

監修

歯科衛生士

医療法人真摯会
クローバー歯科クリニック
まつもと歯科

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この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医。日本歯周病学会。

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