今回は「歯の被せ物の値段」について解説します。
保険がきく被せ物
【歯の被せ物①】メタルクラウン(銀歯)
メタルクラウンは非常に丈夫で、噛む力の強い奥歯に適しています。金属アレルギーがない限り長期間使用できますが、見た目が銀色のため前歯には不向きです。定期的な歯科健診での確認が推奨されます。
色・見た目
みなさんご存知の「銀歯」です。金属でできているため銀色です。ゆえに奥歯など、目立たないところに使われます。
長い間使用していると黒っぽく変色したり、近くの歯茎が黒ずんだりすることがあります。金属アレルギーを発症させる可能性もあります。
【歯の被せ物②】硬質レジン前装冠
色・見た目
表面(人に見える部分)だけ硬質レジンという材料を使用しているため白いです。裏面(人に見えない部分)は金属のため銀色です。
こちらも長い間使用していると変色することがあります。
似たものに「硬質レジンジャケット冠」がありますが、強度の弱さから最近ではあまり使われていません。
保険がきかない被せ物
【歯の被せ物④】ジルコニアクラウン
ジルコニアは、セラミックの一種で非常に硬く、耐久性が高いのが特徴です。歯ぎしりや食いしばりがある方にも適しており、審美性と強度を両立しています。メンテナンスも比較的簡単で、色の変化が少ないため、長期にわたって美しい状態を保てます。
色・見た目
白いです。ジルコニアはさまざまな種類があるセラミックの中でも、最も審美性・耐久性に優れていると言われています。
透明感があり自然な色合い・ツヤのある素材のため、見た目の美しさもピカイチです。ジルコニアは時間が経っても変色しません。
【歯の被せ物⑤】オールセラミッククラウン
審美性が最も高いオールセラミッククラウンは、自然な歯の透明感を再現できます。しかし、強い衝撃や歯ぎしりには弱いため、前歯などに適している反面、奥歯には不向きな場合があります。定期的にクラウンの状態をチェックし、ヒビや欠けがないか確認する必要があります。
色・見た目
オールセラミッククラウンは自然な色合い・ツヤがあるので、もともとの自分の歯のように見せることができます。また時間が経っても変色しないので安心です。
もともとの自分の歯(天然歯)よりも少し硬いため、強い力が加わると壊れたり、欠けたりする可能性があります。
【歯の被せ物の値段⑥】ラミネートベニア
色・見た目
白いです。今までご紹介してきた被せ物と違い、歯の表面を薄く削って表面に貼り付けます。
簡単に歯を白く見せたり、ちょっとした歯の隙間を埋めたり、簡単な歯列矯正を行うことができます。
【歯の被せ物の値段⑦】ゴールドクラウン
色・見た目
金色です。ただ強い力がかかっても耐えられるので、主に奥歯で使われます。昔はよく使われましたが、金色で見た目が良くないため最近はあまり見かけませんね。
金属アレルギーについて
金属製の被せ物を選ぶ際には、金属アレルギーのリスクも考慮する必要があります。特にニッケルやクロムを含む安価な金属製クラウンは、金属アレルギーを引き起こすことがあります。アレルギーの既往がある方や不安がある方には、金属を使用しないセラミックやジルコニアがおすすめです。
審美性と機能性のバランス
被せ物を選ぶ際には、見た目の美しさ(審美性)としっかり噛めるか(機能性)のバランスも考慮することが大切です。前歯に使用する場合、審美性を重視してセラミックやジルコニアが選ばれることが多いですが、奥歯の場合は耐久性が求められるため、メタルやジルコニアが適しています。患者さんのご希望や生活スタイルに合わせた最適な選択をするため、歯科医師と十分に相談することが重要です。
保険適用と自由診療の違い
保険適用の被せ物と自由診療の被せ物には、素材や仕上がり、保証期間に違いがあります。保険適用の被せ物は、主にレジン(プラスチック)や銀歯などが使用され、費用は抑えられますが、耐久性や審美性に限界があります。一方、自由診療ではセラミックやジルコニアといった高品質な素材が選べるため、見た目や耐久性が向上しますが、費用は高額になります。
歯の被せ物の種類 に関するQ&A
保険がきく被せ物は、銀歯や硬質レジン前装冠のように、金属や硬質レジンを使用していて、主に奥歯など目立たない箇所に使用されます。しかし、長い間使用すると変色や歯茎の黒ずみが起こることがあります。金属アレルギーのリスクもあります。
セラミックの被せ物は、ジルコニアクラウンとオールセラミッククラウンがあります。どちらも白く透明感があり、自然な見た目を保ちつつ、耐久性が高いです。特にジルコニアクラウンは変色しにくい素材とされています。
セラミックの被せ物にはジルコニアクラウンとオールセラミッククラウンがあります。ジルコニアクラウンは透明感があり、自然な色合いを保ち、耐久性が高いとされています。一方、オールセラミッククラウンは自然な見た目と硬さを持ちつつ、壊れや欠ける可能性があります。
歯の被せ物まとめ
被せ物にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や費用も大きく変わってきます。扱い方によっては割れやすかったり欠けやすかったりするため、自分の口に入る被せ物の特徴を把握した上で治療を始めていきましょう。